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2013年11月19日 | Posted in 絵画科, 絵画修復科 | Tags:
絵画修復:Doratura 11 月14 日(2 回目)
一人の学生さんは2 ヶ月コースと短めなので、前回のレッスンで下地の準備まで終わっており、もう一人の学生さんはコース内容がより詳細にまで渡る1 年 コースなので今日はまだ2 層目の下準備中でした。
修復する額縁(ここでは練習用のものです)に、下地を施します。
1 層目はのり(Colla di coniglio)に水酸化カルシウムを混ぜたものを塗ります。2 層目はのり(Colla di coniglio)に粘度:たいてい黄色や赤(Bolo)を混ぜたものを塗ります。
黄色を使うと、金箔を貼った時に、例え少し剥がれたり、わざと剥がれた感じに修復する場合、より自然に見せることができるそうです。
1 層目を塗った練習素材。
2 層目を塗っていきます。
2 層目が乾いたら、金箔を貼り磨いていきます。
磨きはアガサ石を使った研磨器(Pietra d’agata)で行います。アガサ石は少々値がはるので、もし安い研磨器を見つけたら、偽物かもしれないので注意する
ようにアドバイスしていました。
金箔だけでなく銀箔など他の箔も作業は同様だそうです。
この2 層目の塗りが奇麗に塗れているかどうかで、後の磨きの段階で影響が出るそうです。
金箔を切る時は、専用ナイフ(Coltello da doratore)を使い、専用クッション(Cuscino per doratore)の上で切ります。
水のり(colle acqua)を筆で塗り、そこに四角に切った金箔を張っていきます。
練習用には本物に見立てた偽の金箔を使います。
アガサ石を使った研磨器(Pietra d’agata)で、磨いていきます。
こちらは、既に金箔を貼る練習中です。磨きについて説明するSerena 先生。
貼った金箔をコットンで押さえます。
先生の説明をメモする学生さん。
中央に見える柄の黒い道具が研磨器(Pietra d’agata)。
先にBolo を磨いておいて、金箔を貼る方法もあるそうです。
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