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Hiromi YUASA
Reporter
Hiromi YUASA

Nationality: Japan
Course: Painting and Drawing
Program: Master Course
Period: Jan. 15, 2018 - Jul. 27, 2018

イタリアの祭壇画で使用されている黄金背景テンペラを学ぶためにフィレンツェに来ました。フィレンツェは街自体が美術館で、またルネッサンス発祥の地でもあるため、学ぶべき、見るべきオリジナルの作品がすぐ近くにあるので本当に素晴らしいです。こちらに来て4ヶ月目になりますが、たくさんの美術館や教会に行きました。またフィレンツェはイタリアの中央に位置しているため、違う都市へのアクセスもよく、すでにヴェネチア、シエナ、ルッカなど様々な都市に美術品を見に行きました。フェレンツェは職人の街で、古くからの手仕事を大切にしている所が大好きです。
日本ではアニミズムをテーマに作品を描いており、今回学ぶ技法を自分の作品に生かしたいと思っています。

Aug. 13, 2018 | Posted in Reports, Painting and Drawing , | Tags:, Reporter: Hiromi YUASA | Course: Painting and Drawing

Painting-Drawing 1-Master Course 2018 (Student2)

授業1

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絵画コースが開始しました。デッサンの授業です。先生が見本を見せてくださいました。

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スペイン人で主にイタリアヴェネチアなど活躍したMariano Fortuny(1871年スペイン生〜1949年ヴェネチア没)の作品の模写デッサン。一日目は鉛筆によるデッサン。

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鉛筆デッサン
約50×70cm(約6H)
※制作時参考作品資料:「女性の肖像」Mariano Fortuny ,1960年制作

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二日目は同じ画家の模写デッサンですが、材料をコンテとチャコールのバーントシェンナで行いました。違う材料でのデッサンです。私は通常の作品がテンペラなど小さな作品が多いので、大きく捉える練習も兼ねています。
※写真:コンテのデッサン
約50×70cm(約6H)
※制作時参考作品資料:「自画像」Mariano Fortuny ,1947年制作, 厚紙にテンペラ

授業2

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別の先生のテンペラ画の授業。まずは自己紹介から行いました。名前、どこから来たか、どんな作品を描くかなどなど。アメリカ、コロンビア、スペイン、日本、バングラディシュからの学生。インターナショナルです。

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テンペラ絵の具の作り方の講義。

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「顔料」という色の元となる粉と接着剤として卵の黄身を混ぜ合わせます。「顔料」と「卵の黄身」で卵黄テンペラとなります。「顔料」と接着剤に油を混ぜれば油絵の具という仕組みです。
学生も先生のお手本の後、体験し絵の具の硬さなどを確認しました。

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これから描くテンペラ画の下地作りの見本を先生がデモンストレーションしてくださいました。

Art Visit

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金曜日はArt Visitという授業があり、フィレンツェの教会や美術館を先生と一緒に廻ります。先生はものすごく詳しいです。

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先生が詳しく英語とイタリア語で解説をしてくださいます。今週は「San Martino dei Buonmino」と「Chiesa di S Marcherita-Detti CHIESA DI DANTE」二箇所に行きました。ルネッサンス期のドメニコ・ギルランダイオとフィリッポ・リッピの工房作品のフレスコ画がありました。San Martino の生涯が描かれていました。学校に集合して歩いて行けるので、その環境の良さがさすがフィレンツェです!

休日1 隠れた名画!

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休みの日、フィレンツェから電車で約20分のSan Giovanni Valdarnoという小さな町に行きました。

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Museo della Basilica di S Maria delle Grazieという美術館。私は黄金背景テンペラを勉強するためにイタリアにきたので、大好きなベアト・アンジェリコの「受胎告知」を見に行きました。ものすごく見たかった作品なのでとても感動しました。最初どこの都市にあるかわからなかったのですが、Art Visitの先生が教えてくれました。さすがです!
私が美術館にいる間、ずっと一人でした。ゆっくりと貸切状態で見れました。

休日2 プラートへ!

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他の休みの日には、プラートというやはりフィレンツェから電車で25分の町に行きました。スーパーに展覧会のポスターがはってあり、それで見に行きました。
プラートのDuomoです。Duomoにはフィリポ・リッポやパウロ・ウッチェロなどのフレスコ画がありました。画家、フィリッピーノ・リッピの誕生地でもあります。

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プラートの市立美術館です。プラートはフィレンツェ圏なので、フィレンツェ派の祭壇画の黄金背景テンペラの作品をたくさん見ることができました。「Legati da una Cintola」という企画展で、マリアの同じ宗教テーマ場面を描いた作品を時代順に比較展示してあり、とても興味深かったです。Bernardo Daddiの作品なども良かったです。また、プラートの歴史も知ることができました。

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